コラム

【よもやま話・2016.6】湿邪の話し

2016年06月30日

梅雨の「湿邪」。体がだるくて重いのは、湿気が溜まっているせいかもしれません

 

本当に梅雨か?って思うほどの日差しですが、この時期なんとなく身体が重いとか
やる気が起きないというお話をされるお客様が多いです。

ありがたいことにわたしのまわりには東洋医学や薬膳、身体や健康に関しての知識が豊富な人達が多くいて
日頃からよく教えてくれるし、何気ない日常のヒントもくれます。

その方たちからの受け売りですが、体の不調を引き起こす湿気を、東洋医学では『湿邪』と呼ぶそうです。
とくに女性は湿気による「冷え」の症状があらわれやすく、気分もふさぎがちになります。
毎日を元気に過ごすには、どうしたらよいでしょう。

 以下は参考文献より参照しています。

 

『湿邪』が溜まると、体が冷えて血がゆきわたらなくなる

雨の日は、蒸し暑くても体の芯が冷える気がしませんか?
水は人間になくてはならないものですが、湿度の高すぎるところに長時間いると発汗がうまくおこなわれず、余分な水分が排出できなくなってしまいます。東洋医学では、『湿邪(水の邪気)』が体内のいろいろな場所に溜まって「冷え」を起こすと考えられています。

冷えると、血液の循環が滞って代謝が悪くなり、汗や尿で水分をしっかり排出できません。むくみも起こりやすくなります。

いつも眠い、疲れやすい、やる気がでない、気分が滅入る、肩が凝る、関節が痛む、お腹の調子が悪い、頭が重くすっきりしない、めまいや耳鳴りを感じる、口内炎ができる、夕方足がむくむ、腰がだるい・・・等々、

夏の不調のほとんどは「冷え」が原因といわれています。

 

 冷え症・痛み・憂鬱の原因は、自律神経の乱れ

 

肌寒かった次の日いきなり真夏日になったり、激しい雨で体が濡れたり・・・
急激な温度変化は、人にとって非常なストレスとなります。それが自律神経を乱し、「冷え」や「痛み」を感じさせ、憂鬱な気分にします。

自律神経は女性ホルモンの影響で乱れやすくなることから、女性は男性より気分がふさぎやすく、冷え性の人が多いのです。

「除湿」には半身浴がいちばん、温めるのは下半身!

体内の余分な水分を汗や尿で排出しやすい状態にしましょう。
唐辛子やカレー粉は発汗を促します。 しょうが・ ニンニク・ねぎ・ニラ・みょうが・大葉・ミント など、この時期の「香りのする野菜」は消化力を強め、体を温めて代謝を上げます。
夏野菜は利尿作用があるものが多いのですが、生で食べると体を冷やすので、加熱調理をお勧めします。
生もの・冷たいドリンクなどの摂り過ぎには注意してください。

水は下に溜まるので、『湿邪』の症状は下半身にあらわれやすいのです。
全身の血流をよくするためにも、とにかく下半身をしっかり温めます。夏のレッグウォーマーもお勧めです。
冷風に直接あたらなければ上半身は薄着でも大丈夫なので、暑いときはトップスで調節しましょう。
夏でもシャワーですませないで湯船に浸かるのがお勧めです。ぬるめの半身浴はリラックス効果で自律神経を整え、ストレスや痛みを軽減します。
お散歩や運動、水が溜まりやすい関節まわりのストレッチも効果的です。

そして「除湿」だからといって、水を飲まないなんて無茶はしないでください。
じゅうぶんな水分補給と排出のバランスが大切です。

 

この季節を健やかに過ごせますように。